2019年5月31日金曜日

AIRSPACEについて

 訓練生の皆さん
こんにちは、

今日はAIRSPACEについて一緒に勉強しましょう

私はサンノゼ郊外にあるKRHVと言う空港でPRIVATE, IFR, MULTI-ENGINE,COMMERCIALライセンスを取得しました
その後MULTI-ENGINE COMMERCIALのみホノルル空港内にあるフライトスクール(現在はもうありませんが)で取得しました

KRHVはほぼCLASS B airspaceの下、ホノルル空港はCLASS B airspaceの真ん中にあり、いろいろな空域が輻輳する環境下で訓練をしました

CLASS B airspaceに近寄りすぎたり、許可なく入ってしまったりと様々なトラブルを聞いておりましたので、IFR取得のためのクロスカントリーなどはCLASS Bからは十分な距離を確保するプランをたてていました

飛行するつもりもないCLASS B airspaceですが、ライセンス取得の試験となると、試験官としてはairspaceに関して聞き所満載のVFR chartでしたので、バンバンと聞かれました

訓練生さんが試験に望むに当たり、受験できるレベルに達しているかどうかを、見極めるのがCFIの役目の一つでもあります
見極める方法は飛行技術が合格レベルに達しているかどうかと、地上での口述試験で知識レベル確認します
地上の口述でAirspaceをちゃんと理解しているかどうかを、見極めるためによく使った空港が下図で使用するHWD(Heyward)です

訓練生さん達は情報共有がうまく、私が質問した内容を一冊のノートにまとめ、私対策用の口述ノートを作成していました

なので順番が後の訓練生さんになればなるほど正答率は上がってました

ということでHWDの空域を地上からFL650まで見ていきましょう
(条件は現地時間の朝10時の時点)
周辺も含めた図
空港周辺のみ
KHWDの情報(A/FDから抜粋)
Oakland空港のA/FD

以上の情報とお持ちのVFR chartのLegendを見ながら考えてください

まずは大まかに
HWDは空港自体は色なのでTWRのある空港ですね そうなるとD,C,Bのどれか
  
外側を見ると---------なのでCLASS Dとわかりました

地上から高さはどこまででしょうか?

空港マークの右上にいる-15がHWD class Dの高さです
しかし-(マイナス)がついていますね
どういう意味でしょうか
広い視野で見ると、その上にー(マジェンタ色)の太い実線があります
OAKのClass Cが上に乗っかっています

そのClass Cは何フィートから始まるかを見てみると
T/15と描かれています 上の文字がupper limit下の文字がlower limitです
この数字の読み方ですが、通常はlower limitの数字はその高度は含まれません
この数字でいうと「15(1500ft)は含まれず1500ftより上から始まる」です


しかしこの場所のClass Cはなぜか1500ftから始まります
原因はと言うと、もうお気づきですよね、先程の-15です
1500ftを含まないという意味なので1499ftまでです
正確には1499.999.......かもしれませんがここは1ft単位で考えます(高度計で1ftを読み取ろうと思ったら顕微鏡が必要かもしれませんが)

以上が知っておいていただきたい部分です(ご存知の方には失礼ですが)
こういうところを、質問するとあやふやな答えが帰ってくることが多いです

実際のフライトでは安全を考慮して私の場合でしたら1400ftで止めるでしょうけどね

続いてその上を見てみましょう 今度はT/15Tが問題です

少し複雑なのですが、このClass C スペースの上にBスペースが乗っかっています
さらに真ん中あたりを線が走っていますで囲った線) Class Bの線です
なので線の左右でClass Cのupper limitが違います
一つに決めれないのでT(TOP)までがClass C だよと教えてくれています

ではでは、そのClassCのTOPとClass Bの始まる高度を見てみましょう

左下は赤丸で囲った100/30と描かれています TOPは3000ftまで
右上半分は赤丸で囲った100/40の範囲に入っているのでTOPは4000ftまでです

その上はClass Bは10000ftまで
ではどの高度からClass Bが始まるのかと言うと、それぞれ3000ftより上、4000ftより上から始まります変な表現ですが、、、、それぞれ、3000ft、4000ftはまだClass C airspaceですよね

heyward直上のClass Cのlower limitが1500ftだったのは何故かと言うと、「その下のClass Dのupper limitが-1500ftとなっているので」です   整理してくださいね

ではClass Bの更に上はどうなっていますか?

答えを言っちゃいますと
17999ftまでがClass E      FL180-FL600までがClass A (IFR flight onlyのairspaceですね)
更にまだ続くその上はClass Eです

どうでしたか? 最初に与えられた条件(午前10時)でしたら空域は以上の説明になります
では、今度は条件が午前4時となった場合はどのように変わるでしょうか?変わらいないのでしょうか? 
今日はここまでにしましょう
次回は添付したA/FDの画像を使います

口でしゃべる授業では簡単に説明できますが、文字にして図を添付して説明するとなると時間がかかりますね
私のHPもチェックしてみてくださいね

もう一つ余談ですが、アメリカに行き訓練する際は一人で勉強するだけではなく、必ず一日のうちで仲間と勉強する時間を作ってください。自分の知らないことを教えてもらえるし、相手の知らないことを教えることで自分の復習にもなります

私が受け持った八尾空港の訓練施設から来た生徒さんたちは〇〇期として、まとまって6名位の単位で渡米されます。ある期の生徒さんたちは非常にまとまりがよく、情報共有もしっかりしていました。口述対策も順番が後になると完璧に答えてくれました。
そういうまとまった期は成績も良く、皆さんそれぞれ、ジェイ・エア、ピーチ、ソラシド、エア・ドゥさんに全員就職されました。
皆さんも良き仲間に恵まれますように!

最後までお付き合いして頂きありがとうございました

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